この記事は2018.05.07に加筆・修正されています。
こんにちは。
佐々木です。
ビットコインを始めとした仮想通貨が流行していく中で、
ハードフォーク
という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
あまり馴染みのない言葉かと思うので、ここでいうハードフォークについてご説明していきます。
ハードフォークとは?
「ハードフォーク」とは元々はソフトウェア業界の用語で、前方互換性・後方互換性のないアップデートを指す言葉です。
簡単に言ってしまえば、ハードフォーク後の新バージョンと旧バージョンでは互換性がない、ということですね。
互換性がないと言うのは、全くの別物になってしまった、という解釈でいいと思います。
実際にハードフォークがあった仮想通貨の1つ「イーサリアム」を例に挙げます。
イーサリアムはハードフォークが実施され、「イーサリアム」と「イーサリアム・クラシック」に分かれてしまいました。
※イーサリアムについては後日詳しく書きます。
一見、ほぼ同一に見える旧イーサリアムから分裂したイーサリアムとイーサリアム・クラシックですが、
ハードフォークが起きた=互換性がないので、この2つの通貨の間に互換性は一切ないんですね。
どちらも名称に「イーサリアム」と入っていますが、この2つのコインは全くの別物です。
それぞれで送信されたトランザクション(取引記録)は無効となってしまいますし、何ら共通性がなくなってしまうのです。
※フォーク(fork)は「分裂する」という意味がある単語で、食事の際に使うフォークをイメージしていただけるとわかりやすいと思います。
これをビットコインを主導している組織の中でも意見が割れ、ビットコインに対するハードフォーク賛成派と反対派で意見が分かれているのですね。
ハードフォークは何が問題?
ハードフォークの問題は、その変更内容ももちろんですが、
ビットコインの場合の最大の問題点は
管理者がいない通貨なのに、誰かの意志による操作が起きてしまいかねない
ということです。
誰か(組織)によってその概要が変えられてしまうのであれば、それはビットコインのメリットを1つ潰すことになります。
もちろん、ビットコインもずーーっと何らのアップデートなしに運営はできないと考えられていますが、
決定的な内容変更はその通貨自身の価値を大きく揺るがす事態になりかねません。
例えば、ハードフォークにより発行枚数の上限を撤廃されたらどうでしょうか。
少なくとも、これだけ普及され、発行枚数が2100万枚であるとずっと言われているビットコインが
無制限に発行されるようになってしまったら、それは大きな懸念材料です。
そして、今後もハードフォークが起こるのではないか、という思惑が強くなれば、その信頼も揺らぎます。
このようにハードフォーク実施については大きな議論を呼んでいます。
これからも様々な内外の動きがあるでしょうから、随時更新していきます。