2017.10.01 アルトコイン ブロックチェーン

ICO について 野口悠紀雄氏 特別講演 とても勉強になったので次回オススメしたい件

ICO

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みなさんこんにちは。森田です。

ここ数ヶ月でICOを行う企業が急速に増え、ICOの存在が世間に認知されつつあります。

そんな中、「ブロックチェーン革命」の著書でもある野口悠紀雄氏による
ICOについての特別講義が2017年9月29日に早稲田大学にて行われました。

そこで今回は、その講演に参加してきたまとめレポート記事をお届けします。

ICOとIPO 違いは?

そもそもICOとはなんぞや?という方も多いのではないでしょうか?
ICOとIPOとはそれぞれ何かまずはご説明します。

IPO (イニシャルパブリックオファリング)とは?

まず、IPOとは「Initial Public Offering」の略です。
新規株式公開と言われ、今まで企業が資金調達するための主流な方法です。
日本国内の場合、企業が、日本円で出資を集め、
新規に株式を証券取引所に上場し、
株式を売却することで資金調達をすることを言います。

ICO (イニシャルコインオファリング)とは?

ICOとは「Initial Coin Offering」の略です。

ブロックチェーン関連のプロジェクトが、資金調達の手段として、
将来提供するサービスで用いる仮想通貨(トークン)を、
サービス提供前に市場に売り出し、仮想通貨で出資を集め
資金調達をすることを言います。

こちらの記事でICOについてまとめています。
ICOとは?〜IPOの暗号通貨バージョン〜

野口悠紀雄氏の紹介

超有名な方ですが、念のためご紹介します。

野口悠紀雄氏は経済関連や「超」整理本シリーズなど多数のベストセラー出版もされており、
最近では経済の観点から、ビットコインやブロックチェーンについて
日々メディアや講演で発信されています。

【HP】
野口悠紀雄 ONLINE


野口悠紀雄

【経歴】
東京大学工学部卒業、カリフォルニア大学(ロサンゼルス)MA、イェール大学Ph.D(経済学)。
大蔵省、一橋大学教授、東京大学先端科学技術研究センター教授、同先端経済工学研究センター長、
青山学院大学教授、スタンフォード大学客員教授、
2005年4月より早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て
早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問及び一橋大学名誉教授。

【近著】



ブロックチェーン革命 分散自律型社会の出現

ICOについて

ここからが講演の内容です。

ICOで一番有名になった企業

ICOによる資金調達に成功した企業として一躍有名になった一例として
ドイツのslock.it社があります。
この会社はブロックチェーンとIoTとシェアリングエコノミーを掛け合わせた
スマートロック(鍵)を開発しています。

※slock.itの詳細を知りたい方はこちら。
slock.it公式HP
slockit
今までのスタートアップ企業の資金調達の仕方は
ベンチャーキャピタル(V.C)から資金調達した後に、
IPO (新規株式公開)を実施することが基本でした。

しかし、この数ヶ月間では、ブロックチェーン企業の資金調達において
ICOによる資金調達額が、同期間にベンチャーキャピタルから調達した資金を上回りました。
ICOでの調達額は2017年の累計では実に12.5億ドルにも上りました。

 

IPOの注意点

資金調達をするスタートアップ企業からすると
従来のIPO(新規株式公開)では、注意するべき点があります。

①売り出す新規株式の価格
②売り出す新規株式の数量
③条件

最も多くの資金調達をするために新規株式を
いくらで、どれだけ、どのように公開すべきか、
様々な複雑な条件を考慮して判断しないといけません。

これらを全て適正に導くためには、金融の専門知識が必要不可欠です。

本来、自社サービスに集中したいスタートアップ企業からすると
金融の専門知識の収集やそこにパワーをかけること自体が負担になります。

 

そこで活躍していたのが、金融のプロである投資銀行や証券会社です。

 

投資銀行や証券会社は、スタートアップ企業がIPOの準備をする
支援と仲介することで、手数料を得ています。
手数料は資金調達額の3〜7%程度になることが多いとされています。
その手数料が投資銀行や証券会社の大きな収入源になっています。

 

そのためスタートアップ企業が、資金調達手段として、
IPOではなくICOを実施するとなると、
証券会社や投資銀行からすると収入減少に繋がることになります。
ICOが普及してきた今、彼らとしては、見過ごせない状況になってきています。

 

ICO のメリット

なぜ今、ICOを実施する企業が急速に増えているのでしょうか?
なぜICOが選ばれるのでしょうか?

それは、ICOは先のIPOの問題点を払拭しているからです。

 

手数料が安くなる

ICOはインターネット経由で販売を行うため、
スタートアップ企業と投資家が直接繋がることができ、
仲介者が不在となります。

そのため、スタートアップ企業からしたら、
仲介業者に支払う手数料を削減することができ、
IPOと比較して、ICOは手数料などのコストが10分の1になると言われています。
企業は元々チャレンジしたいサービスを展開するための資金がないから、資金調達をするので、
その際のコストが安くなることは、スタートアップ企業からすると、とても嬉しいわけです。

 

投資家が気軽に購入できる

ICOは、投資家からしても、とても参加しやすい投資手段になっています。

ICOは、先ほども記載した通り、インターネットで誰でも買うことができるので、
ネット環境さえあれば、口座開設や面倒な手続きをすることなく、
世界中の一般の投資家も、気軽に少額からでも簡単に投資することができます

ICOによって資金調達方法が民主化される」とも言われています。

 





ICOの問題点

ただここ最近、ICOは問題があるとして、世界では規制する流れが広がっています。

では一体、ICOの何が問題になっているのでしょうか?

 

ICOを実施する順序

問題点は、ICOを実施する順序にあります。
ICOをして仮想通貨(トークン)が流通するまでの大まかな流れはこのようになっています。

 

1.White paper(ホワイトペーパー)の発行

2.ICOを実施

3.取引所に上場

 

ICOを実施する企業は、まずプロジェクトの計画をまとめた
ホワイトペーパーを発行します。

ホワイトペーパーと公式ホームページ 〜見方と活用法〜

 

その次に、ICOが実施され、
ホワイトペーパーを元に投資家はその将来性と可能性に投資を行います。

ただ実際のところは、ホワイトペーパーの内容が、
本当に実現可能か、専門家でも判断しかねることがほとんどです。

 

例えば、ICOにより莫大な資金調達に成功したとされる
「IOTA」(アイオーティーエー)はご存知でしょうか?

IOTAとは??

IOTA

IOTAは、近年注目されているIoT(Internet of Things)のやり取りで
取引可能とする新しい手段を開発するプロジェクトです。
ブロックチェーンとは別の新しいチェーンを活用するということもあり、
上場後は価格が初期の500倍にもなりました。

ただ、それほど注目されていたとしても、
IOTAはまだ実在しているわけではなく、概念でしかありません。

 

ほとんどのICOでは実際にこうやって動くよ!というデモすらないのです。。
あってもそれはイメージ動画にすぎません。

 

ホワイトペーパーだけで、プロジェクトを評価することは実際にはとても難しいのです。

 

ただそれでも、多くの仮想通貨がICOから上場後に価格を大きく上げています。
上場以降の大幅な値上がりを期待した投資家たちが、
ホワイトペーパーすら見ずに、ICOで投資しているのが現状です。

 

そのため、ICOで資金調達を行うも、その後開発が行われなかったり、
場合によってはICOを謳った詐欺が問題になっているのです。
中には、セキュリティ面で問題があり、
せっかくICOで集めた資金をハッキングで奪われてしまった企業もあります。

 

実績や技術的担保がある状態でICOを行なっている企業も
もちろんありますが、素人目には判断が難しく、
ICOが事業の初期段階に実施されていることが問題の一因になっているのです。

 

市場とのミスマッチ

ICOを実施する際の方法にも問題があります。

ICOではどれだけそのプロジェクトが世間から求められているのか、
需要を把握することがとても難しいのです。

需要曲線がそもそもわからない状態で、
ICOは仮想通貨(トークン)の発行量だけを決めている場合が多いです。


ICO 需要曲線
企業が定めた発行量が需要曲線の上に乗っているかはわからないのです。
市場とミスマッチが起こりやすくなっています。

 

ICOの課題を解決する方法

ICOによる資金調達は2017年9月4日に中国で
「経済および金融の秩序を著しく乱す活動」として全面禁止されました。
次いで、2017年9月29日に韓国でも禁止されました。

シンガポールなども禁止の方向で検討しているそうです。

しかし、ICOの全面禁止という処置が本当に一番最適なのでしょうか?

確かに問題点は多数ありますが、
ICOが今までにない新しい有望な資金調達手段であることは、間違いありません。
多くのICOで実際に証明されてきました。

今のICOの問題点を改善することが大切です。

需要を把握する

例えばgoogleが株式を後悔する際は、
事前にオークションを行なって、適当な価格を見出しました。
(どれくらいの量の株式がいくらの金額なら需要と供給が一致するかを確認するため。)

需要を把握する方法として、
ICOでも同じ方法(事前のリサーチ、オークション)を導入するべきです。

制度化する

ICOが事業の初期段階に行われていることから起こり得る現状の問題に対しては、
どのようにすれば改善されるでしょうか?

・ホワイトペーパーに記載する項目のルールを明確化する。
・企業が集めた資金の用途をホワイトペーパーに明記することを義務付ける。
・取引所が責任を持って上場選定する

など、制度を統一することでICOの透明性が改善し得ます。

 

ICOの全面禁止は優良なスタートアップ企業をチャンスを奪うことになり、
新しい事業が育たなくなってしまいます。

一律に全て禁止するのではなく、
信用に足りうる資金調達手段として確立すべく、
制度を整える方が社会にとって有益なのではないでしょうか。

 

日本のICOの問題点

日本ではICOが新しい金儲けの手段としてしか捉えらえていません。

ICOはあくまで資金調達の手段です。捉え方そのものがズレてしまっています。

 

そして何より、日本でICOをやって資金調達して実際に稼働している
まともなプロジェクトが出てきていないことが大問題と言えるでしょう。

他国はどうでしょうか?
ものづくりの大国として日本と似ていた国としてドイツがあげられます。

ただ、ここ数年でドイツは急激に変化しており、
ドイツではたくさんのICOでスタートアップ企業が生まれています。
例えば、先に上げた、slock.itやIOTAもドイツ発です。
IoT関連ではドイツは強くなってきていると言えます。

日本は他国に先んじて、仮想通貨関連の法整備が進んでいる最中ですので、
これからの発展に期待です。

 

まとめ

・ここ数ヶ月で、ブロックチェーン企業の資金調達は
ICOによる資金調達額が、同期間にベンチャーキャピタルから調達した資金を上回りまっている。

・ICOのメリットとして、IPOと比較して、ICOは手数料などのコストが10分の1になる。
ICOにより世界中の一般の投資家も、気軽に少額からでも簡単に投資することができるようになった。

・ICOが事業の初期段階に実施されていることが問題。
ホワイトペーパーだけでは判断が難しい。

・問題を解決するために、
企業はICO前に、リサーチやオークションを導入して需要と供給の均衡を予想すべき。
ホワイトペーパーに記載する項目を統一して、資金の動きが見えるようルールを作るべき。

・ICOの一律全面禁止はナンセンス。禁止より、より良くするための仕組みづくりを。

 

講演の参加者で、仮想通貨業界は初心者の方の意見で、
「なぜ、ただホワイトペーパーで書かれているだけで、なんの保証もないものに、
投資しようと思うのかそのメンタリティがそもそも理解できない」
と言う意見もありました。

 
ここからは森田個人の意見です。
ICOはバブルの一面もあり、
投資する側も、ICOする側も一攫千金を得る可能性はあります。
高値を期待して宝くじを買う感覚でワクワクする心境も事実あります。

 

確かにホワイトペーパーだけではわからないというのも事実ですが、
調べていくと、すでに実績のあるブロックチェーンなのか、
技術的にどの仮想通貨の技術を元にしているのか、
プロジェクトが実現したときに社会に与える価値に共感できるかどうかなど、
わかってくる部分もたくさんあります。

 

投資をする場合は、高値で回収する確率を可能な限り高めるためにも、
自身で調べた上で、投資の大原則、自分が納得できるものにだけ投資をすることです。

 

自分で調べることなく、誰かに上がると聞いたから投資して、
もし損をした時に、教えてくれた人や周りのせいにするような人は
ICOや仮想通貨投資もとより投資は向いていないと思います。

仮想通貨もICOもまだまだ始まったばかりですので、
今後の発展に期待して、楽しみながら関わっていきたいですね!

ICO投資を考えている人や、ICOでの資金調達を考えている人の参考になれば幸いです。

ブロックチェーンが身の周りの実生活に応用されてくるのが楽しみです。

 

次回の野口教授の特別講演は2017年10月20日を予定しているそうです。
ご興味がある方はご参加されてみてはいかがでしょうか?






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